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| 目次 |
| 2005.02 目とマーク |
| 2005.03 バルキー用紙 |
| 2005.04 紙の目について |
| 2005.05 ファインペーパー |
| 2005.06 三国時代の紙 |
| 2005.07 ペットボトルのリサイクル繊維 |
| 2006.01 紙リサイクルの問題点 |
| 2006.06 白色度とは? |
| 2006.07 家庭紙のいろは |
| 2006.09 紙の目について |
| 2006.10 引札 |
| 2006.11 紙とPL法 |
| 2006.12 製本 |
| 2007.01 紙の保存性 |
| 2007.03 クラフト紙 |
| 2007.04 紙のはじまり |
| 2007.05 蝦夷梅雨 |
| 2007.06 ファンシーペーパー |
| 2007.08 キャストコーティング |
| 2007.09 板紙 |
| 2007.10 嵩高紙 |
| 2007.11 エンボス紙 |
| 2007.12 ファイバー |
| 2008.01 100%天然素材のCDケース |
| 2008.02 減菌紙・抗菌紙 |
| 2008.03 A判とB判 |
| 2008.04 キャストコーティング |
| 2008.05 パール加工 |
| 2008.06 透ける紙・トレーシング |
| 2008.07 防湿紙(防水紙) |
| 2008.10 紙の誕生 |
| 2008.11 紙の目取りと面付け |
| 2008.12 紙の目について |
| 2009.01 製本の歴史 |
| 2009.02 紙の発明以前 |
| 2009.03 新聞用紙 |
| 2009.04 不燃素材セラフォーム |
| 2009.05 非木材紙・ケナフ |
| 2009.06 のし紙の由来 |
特殊印刷用紙・ファンシーペーパーには、ストライプやレイド、チェック等のマークものがあります。
紙には抄紙によってできる流れ目、縦目がありますが、これとマークの方向は関係ありませんので間違えないようにして下さい。
目はあくまでも紙の原料の繊維の向きが基本となるもので、マークは抄紙中やプレス(脱水)工程、あるいは後から施すエンボス加工などで機械的につけるものです。マークをつけるときは連続が基本ですので、方向のはっきりするようなマークは紙の流れと直交、すなわち横目方向についていることが多く見られます。これもマークをつけるときの機械的な理由からですが、マークはデザイン的に重要であっても、紙の特性、反りやカール等とは直接関係しません。
一般の書籍用紙の密度は塗工紙や微塗工紙を除くとおおよそ0.9g/cm3前後ですが、中質系の書籍用紙やラフ(粗い)と呼ばれている用紙の密度は0.6g/cm3から0.8g/cm3です。逆に聖書や事典、辞書に用いられるバイブル用紙やインディアペーパーの密度は0.8g/cm3から0.9g/cm3と差があります。
紙の密度は、坪量を厚さで除した値ですので、密度が低いということは軽く、厚さがある(束がある)ということになります。一般的には密度が低い紙の平滑性は粗くなるといえます。逆に塗工紙は塗工するカラーが重いため密度が高く、重くなりますが平滑性は高くなります。この用紙は印刷品質、再現性が良いために、高級美術書などの本文用紙等に使用されますが、重さ、冷たさ、光沢などの特性から敬遠され、用途に応じて、ナチュラルな感じで、軽く、風合いのあるバルキー(嵩高)な用紙が用いられるようになってきています。コミック紙など書籍の束を出す目的のものは、従来から使用されていますが、文芸書や写真、図版が入る本文用紙にも多用されつつあります。
上質系のラフ紙やバルキー紙と呼ばれるものの密度は、0.8g/cm3以下です。
最近、カラー印刷にも対応できる適性や、白色度・不透明度の高い、上質系の印刷用紙もつくられています。その一例として、インディアペーパーの不透明性、風合いをもつ新しいバルキー印刷用紙があります。また、嵩高コート紙、嵩高書籍用紙も開発され、市場ニーズに応えています。
さらに低密度の印刷用紙として、発泡性樹脂などを応用した低密度紙があります。これらの用紙の密度は、0.15g/cm3から0.3g/cm3と、上質紙の約1/5です。印刷適性のほか、保温性、断熱性、クッション性といった特性をも備えるので、カード類や文具、パッケージ等の用途が拡がります。
出来上がった紙を断裁して1枚のシートにしたときに、長い辺が紙の目と平行なものを「タテ目」といい、短い辺が紙の目と平行なものを「ヨコ目」といいます。
紙の目の代表的な見分け方を挙げてみたいと思います。
1.紙を破った時にまっすぐに破れやすいほうが流れ目です。
2.紙を曲げてみてコシ(剛性)のある方が流れ目です。
3.紙の片面を水でぬらすと、流れ目にそって紙が反対面にカールします。
以上が紙の目を調べる代表的な方法です。本などをつくるときは、紙の目を上手に利用することが大切です。
ファインペーパーは、様々な模様や色を使い、紙の魅力を最大限に生かすように作られた印刷用紙です。1940年代に開発され、現在では世界をリードするまでに、様々な種類が作られています。
この紙は、写真や文字の内容を伝えるだけではなく、イメージや感触までもそれを手にした人に伝えます。紙の一次的機能に二次的機能が付与され、紙自身が表情を持ち、付加価値を持つようになるのです。ですからパッケージやグラフィックなどのデザインには欠かせないものとなっています。
ファインペーパーの抄造は、基本的には上質紙やコート紙と同じです。それに二次的機能を付与するために、色付けや模様付け、紙の風合いを出すための工程が追加されます。一般紙の抄造に比べると比較にならないほどスピードは遅く、後工程も様々です
高句麗、百済、新羅のいわゆる三国時代は仏教が盛んで、書画に用いる紙の需要を刺激しました。それに伴い、生産の必要性が増大し、紙文化の発展に大きな転機をもたらしました。
三国時代から新羅統一後までの製紙技術を知る手がかかりとしては、慶州・仏国寺の釈迦塔から出土した、現存する世界最古の木版印刷物で、韓国最古の紙類文化財でもある『無垢浄光大陀羅尼経』、『新羅白紙墨書大方広仏華厳経』などがあります。これらの紙をみると、国内の楮(こうぞ)を原料とする製紙技術が、この時代に確立されていったと思われます。『大方広華厳経』の裏面には、「楮の皮をひきうすで挽いてつくる」という楮紙の製法が記されています。
統一新羅時代の紙としては、鶏林紙が発展し、搗砧法によって仕上げられる今日の韓紙の基礎となりました。
ペットボトルのリサイクルは予想以上に進んでいます。
回収後、洗浄されたボトルの中からポリ塩化ビニール等の異種ボトルとカラーボトルを
選別します。次いでボトルを粉砕し、アルカリでスレーク洗浄します。そして、
比重分離により他素材のポリプロピレン、ポリエチレン、ポリステレン等を除去して
ポリエステルを残します。最後に乾燥して風力選別及び微粉末を除去し、再生フレークと
します。
再生フレークの品質は、ユーザーの繊維使用目的によって変わります。再生フレーク100%
使用品は特定の商品を除いてはなく、純粋なファイバー用ポリエステル繊維と混用して利用
します。
リサイクル・ポリエステル商品としては、ワーキングウェア、ドレスシャツ、学生服、
ユニホーム、ポロシャツ、フリース、不織布、合成紙等があります。
現在、オフィスで発生する機密書類などの処理にはシュレッダーが使用されます。これによってできたシュレッダー古紙は、ほとんどが回収されずにゴミとして処分されています。一般に事務書類に使われる紙は、コンピューター用紙やコピー用紙が主ですが、シュレッダー古紙はファクシミリに使用される感熱紙・ノーカーボン紙・裏カーボン紙などで、それが分別されることなくシュレッダーにかけられているために再生できないのです。
コンピューター用紙やコピー用紙は、製紙会社での古紙処理が可能ですが、シュレッダーにより断裁された感熱紙や、ノーカーボン紙は禁忌品として扱われています。シュレッダー古紙は空気を大量に含んでおり、崇高で密度がひくく、容積が紙の数倍に膨れ上がっています。よって回収の輸送・保管効率が悪く、さらにビニール袋に入れての廃棄のため、古紙とビニールを分別しなければなりません。古紙再利用に組み込むには問題点が沢山残されているのです。
パルプおよび紙などの表面色の白さを示す指標です。
人間の視覚がとらえる紙の白さは、白色度計による白さ、すなわち白色度とは必ずしも一致しません。白色度が低くても人間の目には白く見えることがあるからです。
白色度の測定法はこれまで、ハンター方式が採用されていましたが、2003年に廃止となり、国際規格ISO白色度(ISO12470)に準拠した拡散照明方式(JISP8148)が導入されています。白色度の単位は%で、0%は真っ黒、100%は真っ白となり、数字が大きいほど白くなります。
上質紙の白色度は約80%、クラフト紙は45〜50%、新聞用紙は55%程度、再生コピー用紙(古紙100%)は70%程度です。
また、再生紙の場合、低・下級古紙が多く使われるなど白色度が低くなるので、グリーン購入法やエコマークの基準などでは、配合古紙内容の代替指標となっています。 (「21世紀循環型社会とエコロジーペーパーの使命」より)
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの家庭紙で大手製紙の相次ぐ値上げが話題になっている。重油価格が主な理由になっていることもあって、過去の石油危機が思い起こされているようだが、当時とは状況が違う。
1973年の石油危機。アラブ諸国の石油輸出削減が、トイレットペーパー騒動となって人々の生活を揺るがした。燃料不足で紙生産が縮小するとの不安が広がったためだ。
当時は一部に便乗値上げもあり、店頭価格が2倍近くに跳ね上がる例もあったが、「今回は全く違う」と大手製紙は口をそろえる。重油価格は高騰したが、出荷価格は過去最安値圏。コスト増で大手各社の家庭紙事情は赤字となっており、「価格復元をお願いしているだけ」との姿勢だ。
例えばトイレットペーパーの店頭価格は、石油危機が落ち着いた74年でも4ロール入りで240円程度。現在は12ロール入りで350円程度と1つ当たりは当時の半値。当時の大卒初任給が8万数千円だったことを考えれば、価格水準の低さがわかる。
重油消費産業だった製紙だが、73年に比べて重油使用量は約半分。紙の生産量は約2倍に増加しており、省エネも進んでいる。
毎日使うティッシュペーパーやトイレットペーパーだが、需要には波がある。最大の需要期は冬場だ。ティッシュ・トイレットペーパーとも12月の出荷が最も多い。風邪などで鼻をかむためティッシュ使用が増える。トイレットペーパーは寒さで主に女性のトイレの回数が増えることが伸びにつながるようだ。
また、需要拡大に大きく寄与したのが価格の低下もあげられる。5箱をパックした販売方法が80年代以降に登場すると、店頭での特売は一段と活発になる。それまではティッシュ1箱120円程度であったのが、5箱で500円を切る価格で売られるケースが増え、競争から値下がりも進んでいった。
日本のティッシュの価格体系は世界的に見ても最も低い水準で推移しており、メーカー側も花粉時期の保湿ティッシュなど、付加価値のあるものに力を入れている。 (「紙の新聞」より)
出来上った紙を断裁して1枚のシートにしたときに、長い辺が紙の目と平行なものを「タテ目」といい、短い辺が紙の目と平行なものを「ヨコ目」といいます。
紙の目の代表的な見分け方を挙げてみたいと思います。
1.紙を破ったとき、まっすぐに破れやす
い方が流れ目です。
2.紙を曲げてみて、コシ(剛性)のある
方が流れ目です。
3.紙の片面を水でぬらすと、流れ目にそって紙が反対面にカールします。
以上が紙の目を調べる代表的な方法です。本などをつくるときなどは、紙の目を上手に利用することが大切です。
チラシやポスター、それにダイレクトメールなど、現在の紙製の広告のルーツ「引札」。江戸の昔から、多くの人の心を捉えるために、楽しく、面白く、美しく、興味深い内容を目指して作られた、まさしく広告の原点というべきものです。
引札には、何色かで刷られた色刷りのものと、1色で刷られたものがあり、1色刷りは、商品目録や新製品・安売りのお知らせが半紙のような薄い紙にびっしりと刷られていました。
色刷りは、縁起物やおめでたい絵柄を用いた華やかなものが多く、礬砂(どうさ)引きといわれる、にじみを防ぐ加工を施した奉書紙を使っています。
ダイナミックな構図と鮮やかな色使いの引札は、和紙ならではの風合いと共に人気を呼び、やがて双六や暦、あるいは明治の頃には写真などを貼ったものなどへ転化し、さまざまな表現が凝らされました。
気に入った引札を部屋に飾るということは、現在でいうポスターを飾ることと同じで、芸術品ではないが装飾品としての魅力があったのでしょう。
PL(製造物責任)法が制定されました。これは「製品の欠陥が原因で発生した人身障害や財産等の侵害などの拡大損害に対してメーカー等が負う賠償責任のこと」です。
日本のPL法の特徴は、製造物が「製造または加工された動産」と定義されていて、不動産や未加工の農林水産物・電気・ソフトウェアは対象外であること、損害は「人の生命・身体や財産に対する損害」がその範囲で、製品自体の損害は対象外になっていることです。
これらに照らしてみると、紙や印刷が直接PL法に触れる責任の要因になることは少ないようです。さらにこの法律では、製品の価格・蓋然性・使われ方・開発危険の抗弁等で免責があるのでなおさらです。
製本とは、印刷された紙葉を正しい順序に折り上げ、集め、背を糸・針金・糊などで綴じて、厚紙または装丁された材料で保護し、ページ単位で読みやすい形状にし、長期の保存に耐えるよう加工する一連の作業をいいます。
上製本と並製本の主な違い

よく使用される判型と用途(書籍・雑誌併載)

洋装本の各部分の名称

何世紀も前の西欧の手漉き紙には、現在も非常に良好な状態を保っているものがある。それらを調べるてみると、繊維が強靱で、pHが中性から弱アルカリ性を示すものが多い。また、マグネシウムやカルシウムなどが含まれており、これらが紙の保存に有効に作用したと考えられている。
保存性のよい紙の条件は、繊維が長く、リグニンや鉄分その他の不純物を含まず、漂白剤などで処理されていないことが挙げられる。
近年の研究により、サイジングが紙の保存性に多大な影響を及ぼすことがわかっている。その一方、ゼラチンを固める目的で加えられるミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)は酸性であるため、使いすぎると紙が急速に劣化していく。
現在では伝統的なゼラチンによるタブサイジングのほか、新しい中性サイズ剤(アクアペルやアルキルケテンダイマーなど)を紙料に混ぜ込む内部サイジングを行う工房もある。
クラフト紙とは、クラフトパルプを原料にした強度のある紙の総称で、両更クラフト裁、筋模様のある片つやの筋入りクラフト紙、片つやクラフト紙、両更晒クラフト紙、片つや晒クラフト紙などがあります。一般には未漂白のクラフトパルプを使用するため、茶褐色をしています。
クラフトパルプは、現在各種の紙の原料となっているパルプ化法で、強度が強いのが特徴です。このため底付き小袋(バッグなど)や重袋と呼ばれる10キロ以上の工業製品、農業製品の包装に使用されるフレキシブル包装袋に使用されます。セメントや穀類など、大型多層紙袋を用いる重袋には、両更クラフト紙を使用しています。
紙はいつの時代からはじまったのでしょうか。
まだ紙がなかった時代、文化や歴史の記録を残す材料として色々なものを使っていました。紙に変わる前のものとして、紀元前3000年頃、古代エジプトにおいてパピルスという草の茎を使って作ったものがありました。このパピルスは約4000年もの間使われていました。このパピルスが紙(ペーパー)の語源になっているのです。
また、中国では木・竹・石などに文字を記したりしていました。
現在の紙は中国で発明されたとされています。105年に発明された製紙法は、600年に朝鮮と日本に伝えられ、その後、西欧へ伝わっていったとされています。
現在においても“紙”を作る基本は繊維(植物など)をほぐして水の中で叩き、分散して繊維をからませて作るという方法で、製紙機械の大型化、スピード化などはありますが、基本は変わらず続いております。
日本列島は、5月より沖縄から順に梅雨入りします。しかし、すべての地域が梅雨を迎えるというわけではありません。基本的に、梅雨前線がかからない北海道と小笠原諸島は、梅雨のない地域とされています。6月前後に国内旅行を楽しむには、この両地域が最適といわれるのはそのためです。
ただし、年によって、北海道はごくまれに蝦夷梅雨(えぞつゆ)という気象現象が起こります。オホーツク海高気圧の勢力が南下し、曇天の肌寒い天気がつづいてしまうことがあるのです。期間は、ちょうど本州の梅雨が明ける頃の2週間程度。梅雨前線の影響ではないため、気象庁ではこれを梅雨とは認めていませんが、からっとした晴天の下でリラやラベンダーの花咲く丘を鑑賞するつもりの観光客にとっては、気分的には梅雨以上に梅雨っぽい印象を受けてしまうかもしれません。また、気温が低下するので、農作物の成長に影響を及ぼすこともあります。
ファンシーペーパーとは、特殊紙の一種で、表面にエンボス加工や模様・色を付けた綺麗で装飾性の高い紙のことです。
印刷用紙や色上質紙などの一般紙は、印刷することにより新たな表現を持つようになります。それに対してファンシーペーパーは一般に色がついていますが、紙そのものにさまざまな色や模様・柄・風合いなどがあり、それぞれが独特な特徴ある表情をもっておりますので、紙そのままを活かしていろいろな用途に活用できます。
用途は多種多様ですが、主に書籍のカバー・表紙・扉・見返し・帯、カードや便箋などの装丁、パンフレット、ラベル、案内状、高級包装紙、イベントのPR用紙などがあり、幅広く使われています。
ファンシーとは、想像とか、空想・新奇な趣向を凝らした様の意味を持っています。ファンシーペーパーと名付けたのは特殊製紙さんで「フアンがいっぱいほシい」が起源との話もあります。_竹尾さんではこれを、ファインペーパーと呼んでいます。
ファインペーパーとは日本で生まれた名称であり、海外では通用しません。
コート紙の一種に分類されますが、製法はまったく異なり、一般的なコート紙よりはるかに強い光沢を持つ高級塗工紙です。
製法
1.原紙に塗液を塗布する
2.塗液が濡れた状態のまま、高温の鏡面ドラム(キャストドラム)に厚着させる
3.充分に乾燥させた後にドラムから剥離させる
コート紙は、スーパーカレンダーと呼ばれる機械で強い圧力をかけて紙全体を押しつぶすことによって、艶と平滑性を生み出しています。一方キャストコート紙は、キャストドラムと呼ばれる、鏡のような平滑な表面をもったドラムに押し付けて、紙に無理な圧力をかけずに鏡面光沢を付与させる製法で、コート紙に較べ、格段に高い光沢性を実現させています。 (樺|尾「ファインペーパーがちょっとわかる」より)
板紙は、主として木材化学パルプ・機械パルプ・わらパルプ・古紙などを配合した厚い紙の総称で、板紙抄紙機で作られます。ひとつの目安として、坪量225g/m2以上を板紙とみなします。
板紙には、ダンボール原紙(ライナー・中しん原紙)、紙器用板紙(白板紙<ボール>・黄板紙・チップボール・色板紙)、建材用原紙、紙管原紙、ワンプがあります。
判(サイズ)は、L判(80×110cm)、K判(64×94cm)、四六判(79×109cm)、S判(82×73cm)が主体です。洋紙とは判や単位が異なります。
厚さは、坪量(g/m2)・号数(#)・連量で表示します。号数は、坪量50g/m2を1号とし、50g/m2増す毎にプラス1号として表記します。ちなみに、8号は400g/m2になります。連量は洋紙の場合と異なり、百枚単位ですので注意してください。
嵩高紙は、紙の繊維の透き間に空気を多く含んでおり、従来の紙より軽くて厚みがあります。
紙繊維の密度が低くて軽いので、同じ紙厚で連量をダウンさせることが出来、コストの削減になります。また、厚みもあるのでボリューム感を損なうこともありません。少ないページ数で束をキープすることも可能なので、書籍や雑誌などに多く使われています。その他にも、紙のしなやかさや裏抜けがしにくいなどの特徴も併せ持ち、出版印刷に適した紙といえます。
書籍用紙の分野で開発された嵩高紙ですが、現在では雑誌などで使用される塗工紙など、様々な品種で作られており、幅広いラインナップが揃っています。
エンボスとは紙の模様のように思われがちですが、形のことを意味しています。
エンボス紙とは、紙の表面に浮き出しや型押しなどの方法を用いて凹凸をつけたファンシーペーパーで、風合いを表現するには欠かせないものとして、様々な紙をベースに多くのエンボスパターンの紙が作られています。
梨地・布目・絹目・皮革調から幾何学模様まで、それぞれのパターンにはモノトーンやカラフルなベース紙にエンボス加工がなされ、様々な外観や肌ざわり・風合いが演出されています。
現在では多種多様なエンボス紙があり、片面エンボスや両面エンボス、または表裏で色の違うものなど、用途や好みに応じて選択することが出来ます。
主な用途としては、表紙・カバー・チケット・パッケージ・壁紙などに使われています。
ファイバーは、繊維素繊維紙を塩化亜鉛溶液によって膨潤させ、積層し圧着することによって、剛性と強靱性を併せ持たせた2次元シートである。化学的には中性で、密度が高く、卓越して耐摩耗性・耐衝撃性がありながら、打ち抜き・折り曲げ・絞り加工などの加工適性に優れた素材である。その他にも耐候性・耐久性・耐油性・消孤性があり、金属あるいはプラスチックの特質を兼ね備えたものである。
用途としては、電気関係でモーターのコアエンドやスロート、蛍光灯の口金などの電気絶縁体に使用されている。他にも研磨用ディスクパッキング基材、あるいは運搬容器として旅行用トランクや配達箱などの構造体などに使用されている。
ファイバーは100%天然素材なので、廃棄の際に低負荷で微生物分解により土に還る。近年の地球環境保護のもとで「地球に優しい」と見直され、今後も期待される。
今、巷で騒がれている石油に代わるエネルギー資源を探す。
今までのプラスチック製のCDケースを、紙パルプとでんぷんに水を加えて射出成形した100%天然素材で作る。まさに成分解成のCDケースである。従来のプラスチックとは違った風合いで、各種のペイントが可能な素材なので、マジックペンやクレヨン・色鉛筆などを使って自分だけのオリジナルCDケースを作れる優れもの。市販の音楽CDでの採用を検討しているレコード会社から、CD・Rメーカーや文具卸業者とのコラボレーションによって、ケース自体の市販も検討中という。
身近なところから小さな積み重ねを続けることで石油を原料とする製品を減らせば、わずかであるが変わってくるのではないだろうか。
普及にはまだ時間がかかりそうだが、少しずつプラスチックに変わる素材を増やしていけたらいいと思う。
医療用具を滅菌するときに包装材料として使用される紙が滅菌紙です。注射器・手術用手袋・カテーテルなどの使い捨て医療器具を包装し、そのまま滅菌処理可能な包装状態にします。㈰耐熱・耐水性をもつ、㈪エチレンガスを吸着しない、㈫シールを剥がすときに毛羽立たない、㈬滅菌による変色・劣化が少ないなど、厳しい品質を要求されます。
滅菌とは微生物を除去することで、抗菌は有害微生物の成育を抑えることです。つまり、抗菌紙とは菌を繁殖させないための紙ということになります。
抗菌紙に含浸する抗菌剤には、銀ゼオライトを使う無機系、カチオン系ポリマーを使う有機系、ヒノキチオールやキトサンを使う天然系のものがあります。
当然のことながら、病院のカルテや薬袋など、医療関係の需要が多くなっています。
A判というサイズはドイツで生まれた工業規格で、現在は国際規格です。B判は日本独自の規格で、江戸時代の公用紙「美濃紙」のサイズに由来するものだそうです。日本のお役所の書類にかつてB判が多かったのはそのためのようです。書道で使う「半紙」は、美濃紙を半分にしたものということからそう呼ばれるようになりました。
紙のタテ・ヨコの比率というと、A3の紙を半分に折るとA4に、A4の紙をまた半分に折るとA5になります。B判の場合も何度折っても相似形のまま半分の面積になります。これは紙のタテとヨコの比率が1:√2になっているからです。次々に半分に折っても、タテ・ヨコの比率が変わらず、紙に無駄が出ないようになっています。
キャストコートはコート紙の一種に分類されますが、製法はまったく異なり、一般的なコート紙よりはるかに強い光沢を持つ高級塗工紙です。
キャストコーティングの製法は、1930年代のアメリカにおいて開発・工業化されました。誕生当時からその高い光沢性で注目を集めましたが、第二次世界大戦の勃発などが原因で、その後の開発事業は滞ってしまいました。しかし、戦後の復興とともに再度技術開発が取り組まれ、1950年代には日本にも導入されました。導入された当初はアメリカの製紙メーカーとの技術提携による生産でしたが、日本の製紙メーカーはさらに技術を発展させ、1950〜1960年代には独自生産で量産するようになりました。
コート紙は、スーパーカレンダーと呼ばれる機械で強い圧力をかけ、紙全体を押しつぶすことによって艶と平滑性を生み出しています。一方、キャストコートは、キャストドラムと呼ばれる鏡のような平滑な表面をもったドラムに押し付けて、紙に無理な圧力をかけずに鏡面光沢を付与させる製法でつくられますので、コート紙に較べ、格段に高い光沢性が実現されました。
真珠(パール)を再現した、柔かく深みのある虹彩を伴った光沢感と、豊富なバリエーションが特徴のファインペーパーです。この光沢は、パール顔料を含んだ塗料を原紙に塗布することで得られます。
1650年頃、フランスで魚の鱗から箔の抽出に成功したのがパール顔料の始まりで、その後人工の顔料が開発されるとともに用途が広がり、インキや紙にも使用されるようになりました。
パール加工の輝きの原理は、真珠の輝きに似ています。真珠は異なった要素が交互に積層することで、光が当たった時に真珠特有の深みのある光沢感を得ています。パール加工の光沢は、パール顔料と呼ばれるそれぞれの粒子に光が当たり、反射光が生まれます。さらにその顔料が半透明であるため、光が反射と透過という異なった反射光を繰り返すことにより、印刷では得られない深みのある光沢感を再現しているのです。
トレーシングペーパーは名前が示しているとおり、製図を複写(トレース)するために開発された半透明用紙です。
透明な紙を作るには、紙の主原料である木材繊維(セルロース)が光を透過する透明な素材であるため、紙を抄造する際に木材繊維自身の隙間や木材繊維間の隙間をできるだけ少なくすることによって透明な紙が得られます。そして抄紙機にかける前に一般紙よりも叩解を進めます。これはパルプをより細く毛羽立たせることにより、上下左右の繊維を絡みやすくするためです。
トレーシングペーパーと一般紙の違いは密度にあります。例えば上質紙の密度は約0.78g/cm3程度ですが、トレーシングペーパーは約1.2g/cm3と非常に高密度(パルプ繊維が詰まっている)に抄造されています。
トレーシングペーパーは設計・製図分野でのニーズに応えて生まれましたが、現在では招待状や案内状などのカード類や包装紙など、その用途は広がっています。
包装材料の防湿性というのは、湿気による内容物の吸湿や周囲への内容物の脱湿を防ぐために湿気を通し難くする性能である。防湿性は包材の並列する一つの性能であったり、求められる性能の一部であることが多い。例えば、防湿紙は防水性・撥水性・耐水性・耐油性などを兼ね備えている場合が多く、ポリエチレン加工紙もその一つである。
アルミ箔およびプラスチックフィルムを加工した紙は優れた防湿性を有するが、防湿紙というよりも、その目的を最も代表する性能を用いて、感光材料の包装用途では遮光紙、食品の包装用途では鮮度保持紙などとされる。
防水紙の意味も幅広く、液状の水分を防ぎ、通し難くする性質を有する紙という意味に加え、水による強度や外観などの品質低下を防ぐ紙としても通用している。したがって、防湿紙のほとんどは防水紙であるのに対し、防水紙は防湿紙としては優秀とはいえないものがあるが、実際には同じ意味で通用している場合が多い。
1957年、中国の西安市郊外の遺跡から紀元前141年以前の紙が発見され、最古のものとされています。この紙は大麻から作られていて、発見された地名をとって「覇橋紙(はきょうし)」といわれています。しかし、まだ文字を書くほどの紙ではなく、麻布と同じように鏡を包む包装紙として使われていたようです。 後漢時代(25年〜220年)の皇帝「和帝」は、宮中の御用品製造所の長官だった「蔡倫(さいりん)」に、かさばらず費用のかからない書写材料を研究するように命じました。105年、研究の結果、情報を書き込める機能を持つ、歴史上初めての紙「蔡候紙(さいこうし)」が誕生しました。
(日本製紙「紙の豆知識」より)
本や印刷物の判型(大きさ)が決まると、最適な(無駄のない)原紙を決めます。基本的にはA系列はA判、B系列はB判というように、同じ系列の原紙になります。次いで、使用する印刷機に合わせて倍判、全判、半裁等に面付けを決めます。この時、裁ち落とし・くわえ・くわえ尻・針先・針尻の分を考慮します。
例えば、A5判の本を全判で16面取り(表裏両面で32頁)の面付けをする場合、2頁が1製版寸法になり、本の天地方向が用紙のタテ目になるようにしますので、用紙はA全判もしくはキク全判のタテ目に面付けすると、ピッタリ無駄なく取れます。また、4頁を面付けすると、A全判もしくはキク全判の場合、タテ目で8面付けとなります。同様にB5判の本を作る場合は、B全判もしくは四六判のタテ目に面付けすると無駄なく上手く取れます。
全判の場合、本や印刷物の判型が奇数はタテ目、偶数はヨコ目と覚えておくとよいでしょう。
紙には縦目・横目という流れ目があります。抄紙機の網目状のワイヤが高速で進むときに、ワイヤの上に流し込まれる長細いパルプの繊維がその進行方向に沿うように流れ、定着するときにできる特性です。
ここでは、紙の目を見極める代表的な見分け方を挙げてみたいと思います。
・ 紙を破った時に、まっすぐに破れやすいほうが流れ目になります。
・ 紙を曲げてみて、コシ(剛性)のある方が流れ目です。
・ 紙の片方の面を水でぬらすと、流れ目に沿って紙が反対面にカールします。
他の見分け方もありますが、以上が紙の目を調べる代表的な方法です。紙の目の性質を利用して、印刷機の性質、製本加工、折り加工など、商品の使われ方を考えて紙を選択する必要があります。
日頃、皆さんの生活のなかには本や雑誌といった製本加工されたものが数多くあります。そんな身近な製本の歴史を簡単にご紹介したいと思います。
日本での製本の起源は、中国から伝えられた「巻子本」といわれているようです。しかし、この書物は、途中を見るときや一部を見るときも、すべてを広げなくてはならないのでとても不便でしたので、折りたたむようにした「折り本」となりました。
日本の製本としては、元永3年(1120)に編纂された『古今和歌集』が最古といわれています。時代を経て、西洋式の製本技術が1873年に伝わってきました。
明治時代は、製本の機械がほとんどない時代で、職人が道具を使って手作業で1冊ずつ仕上げるというものでした。昭和に入って製本機械の国産化が進み、大量生産できるようになりました。
中近東:古代エジプトではパピルス紙の端に軸をつけ、メソポタミアでは粘土板を入れる外箱(粘土製)をもって製本としました。
中 国:蛇腹に折った紙の上下に薄紙をあてた「折り本」が始まりといわれています。
西 洋:近代製本技術はここ、西洋で起こりました。グーテンベルグの発明した活版印刷技術が発端で、『聖書』こそ、近代製本技術が生んだ最初の作品でした。19世紀になると、専門クロスがイギリスで発明されました。
人類は、古代から情報を記録して後世に残そうとする欲望が大きく、石を並べたり、碑を建てたりして記念の塔などを建造した。人知が進むにつれ、より多くの情報を残せるようにと、石塊に比べて薄い石板や粘土板をつくり、これに象形文字を刻んだりするようになった。紀元前3700年ごろ、エジプトではナイル川の河岸に生えるパピルス(カヤツリグサに似た植物。三角形で草丈1.5?2メートルに達する)を用いた新しい情報の記録と伝達の媒体が発明された。パピルスの茎を収穫し、縦に裂いて得た薄片を縦横に並べて水を加え、打ちたたいて密着させる。これを乾燥させると、強度の高い紙のようなものとなり、いまなお保存されているものもある。パピルスは、英語のペーパーをはじめとするヨーロッパ各国の「紙」の語源といわれている。
新聞用紙の最大の用途は、毎日配達されている「新聞」です。新聞用紙は、新聞印刷用の輪転機で印刷され、大量の印刷を短時間で行うように設計されています。
新聞用紙に求められていることは@価格が安価であること。A両面印刷が行えるよう不透明度があり、表裏差がないもの。最近はカラー印刷も増えてきているので、できるだけ白いもの。B高速で印刷を行うため、引っ張り強度があり、インクの乾きが早いもの。C配達が容易なように軽量化されているものなどで、薄くて丈夫なうえ、白く裏抜けしないという高度な品質が求められています。
新聞用紙は、1ヶ月に約30万トン出荷されていますが、ここ数年は減少傾向にあります。
読み終えた「新聞」は古紙として回収されていますが、回収率は2000年頃から急上昇し、現在では70%を超えるところまできています。
リンテック株式会社製品のラインナップのなかにちょっと変わった紙があります。自己消化機能を持ち、火をつけても炭化するだけで燃え上がらない紙です。その防火性能は(財)建材試験センターの燃焼実験で「防炎1級」の認定を受けており、不燃性無機質壁紙の主素材としても幅広く使われています。
また、印刷適正を付与した「防炎1級印刷用紙」もラインナップしています。飲食店の調理場や家庭のキッチンのコンロ近く、果ては灯籠・レジャー施設での火を使うアトラクションなどに適しています。
以上はほんの一例ですが、アイディア次第で用途が無限に広がる面白い商品だと思います。
アオイ科の一年草。中国・タイ・ベトナムなどで栽培されてきた。もともとは布袋やロープに使われていた。
ケナフとは、ペルシャ語で「麻」を意味する。中国や日本では、かつて洋麻(西洋の麻)と呼んでいた。中国では現在、茎の色が赤いところから紅麻と呼んでいる。靱皮部・木質部とも紙原料になる。
わが国でも比較的簡単に栽培できる。印刷用紙・事務用紙・包装用紙・手漉き和紙などに使われ、環境保全に役立つ紙としてPRされている。
しかし、昨今言われるように、「森林を救う万能の植物」かどうか疑問もある。大量栽培による生態系への影響や、パルプ製造過程から出るシリカなどを含んだ排水処理など、課題は少なくない。このように、ケナフの是非をめぐっては、近年、環境論争も起こっている。
印刷用紙の適正は、墨色がよく出るのが特徴である。
贈答の形式の起源は、神様の食べ物としてお供えする農作物や魚介類を束ねるために、和紙で包んだ上から数本の白いこよりを束ねたもので丸結びして奉納していたことに由来します。
現在の「のし紙」の様式の元になったのは、鎌倉?室町時代の頃の宮中の儀式における「反物包み」でした。その後、江戸時代、明治時代を経て庶民の間にも取り入れられるようになると簡素化が進み、「熨斗鮑」も疑似化された「折り熨斗」へと変化してきました。
大正時代に入ると、印刷の発展とともに更に簡素化され、現在のような1枚の紙に水引や熨斗が印刷されたものに変化してきたのです。